中性脂肪とは
中性脂肪は化学的には、酸性を示す脂肪がグリセリンと結合することで中性の性質を示すようになった脂肪化合物の総称です。体内に存在している中性脂肪は、トリグリセリドというグリセリンに脂肪酸が三重結合した物質がほとんどのため、中性脂肪自体をトリグリセリドの頭文字をとって「TG」と呼ぶことがあります。
中性脂肪の働き
中性脂肪は体脂肪の前身となる物質であると同時に、体脂肪をエネルギー源として使用する場合に体脂肪が分解されて生成される物質でもあります。つまり、中性脂肪は身体を動かすエネルギー源として必要不可欠な存在なのです。血液中の中性脂肪は、エネルギーを必要としている細胞に送られ、遊離脂肪酸という形で消費されます。余った遊離脂肪酸は、肝臓で中性脂肪に再合成されて蓄積されます。脂肪細胞は、中性脂肪を取り込んで貯蔵する機能によってエネルギー源の長期保存を可能としているのです。
中性脂肪はどこから来るのか
中性脂肪は、食物から取り込んだ栄養分によって体内で形作られます。中性脂肪の素になるのは、肉や魚などから摂取した動物性脂肪分や炭水化物や糖質が分解されて出来るブドウ糖などです。動物性脂肪分はいわゆる不飽和脂肪酸として取り込まれ、中性脂肪として体内に蓄積されます。ブドウ糖は肝臓でグリコーゲンへと変換され全身の細胞に行き渡り筋肉を動かす即効性のエネルギー源として消費されていきますが、余りが出ると肝臓で中性脂肪に合成されていくのです。
中性脂肪がもたらす影響
中性脂肪に限らず全ての体脂肪は、身体が処理できる以上の量が蓄積されると健康を脅かす恐れが大きくなっていきます。中性脂肪の増加はどのような影響を与えることになるのでしょうか。
体脂肪の増加
中性脂肪は、脂肪細胞に取り込まれることで体脂肪へと変化します。脂肪細胞の数は個人差がありますが、200億個から300億個ほど存在しています。しかし、成長後も脂肪細胞は脂肪を取りすぎると増殖することがあるため、最大で1000億個に達するといわれています。脂肪細胞一個が取り込める中性脂肪の大きさは1マイクログラムとされており、脂肪細胞が200億個ある場合、20kgの体脂肪が蓄積できることになります。単純にいえば、中性脂肪が増加すれば、その分だけ体脂肪が増加することになるのです。
発病リスクの増大
中性脂肪が血液中に多い状態を「高脂血症」といいます。高脂血症を起こしている血液は「ドロドロ血」とも呼ばれるように、血管に付着しやすい状態になっています。血管に付着した血液の量が増えていくと、動脈硬化を引き起こすだけでなく心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす危険性が高まるのです。また、中性脂肪が過剰になりすぎて肝臓に蓄積された状態になると「脂肪肝」を引き起こし肝機能の低下を招きます。このように中性脂肪の取りすぎは、様々な病気の発病リスクを高める恐れがあるのです。
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